代表的質問へのお答え
2008年9月19日





 私は、5歳と1歳半の2児の母です。

 新型インフルエンザに関連したHPを検索していてお邪魔させて頂きました。
 私のようなものには、内容が難しく全てを理解出来た訳ではないのですが・・・。ただ今すぐ家庭内でも何か予防対策をしなくては!というのは分かりました。
 ですが、実際に何をすれば良いのか分からなく、お教え頂けたらと思いメールを送らせて頂きました。

 1)今現段階で、最低限備蓄しておくべきものは何でしょうか?
 2)実際、国内でも発生した場合、終息を迎えるまでどれだけの期間が考えられるのでしょうか。
 3)TVで、ワクチンは最優先で医療従事者・警察関係・郵政関係などに接種され、次いで、中心的な政治家に接種されるとありました。備蓄ワクチンが、私たち一般市民にも回ってくる可能性はあるのでしょうか。

 4)幼い子供たちを抱え、あまりの情報の少なさにただただ不安です。
 私は家族を守りたいのです。
 国は一般人は守ってくれそうにないので、私はせめて自分の家族や友人を守りたい。
 その為に、正確な知識と対策方法が欲しいのです。幼稚園に通う息子や息子の友達を守る為にも、確かな情報を得て行動を起こさなければならない時の、足懸りにしたいのです。
 5)これから寒くなり、例年の毎くインフルエンザの季節がやってくるのに、今年のインフルエンザが新型に絶対ならないとは言えないんですよね。
 6)大袈裟かも知れませんが、正しい知識や予防方法が、私たち一般市民に出来る【生存】の唯一の方法だと思っています。

 ご多忙かとは存じますが、お教え頂けたら幸いです。











 お答えです。

 新型インフルエンザ情報を掲載しているWEBサイトは多いのですが、十分情報が集約され、一目でその危険性の程度が分かるページが少ないように思います。
 米国の保健福祉省ではパンデミック・インフルエンザ対策の為の一般社会に対するページを用意しています。非常に丁寧で内容も豊富で、具体性があり、ぼく自身も定期的にチェックしています。日本でも行政がこのようなページを用意すべきと思いますが、国も自治体も 参考になるページは用意してなく、決定した対策等を通知する文書が掲載されたページしかないようです。また各地の保健所等も地域の住民にとって必要な情報 を掲載しているホームページはないようです。残念ですね。働いている職員達もあまり関心がない可能性があります。どんどん電話して、色々質問することで意 識が変わるのかも知れません。

1)これから2週間程度、外出して買い物が出来ないと仮定した場合、何が必要になるか書き出してください。病院も含まれます。その上で備蓄が必要な生活用品をそろえます。ペットや高齢者のための用品も忘れないでください。
 なお、水道、ガス、電気が配給停止になる可能性は考えなくても良いと思います。事業所が自動化が進んでいることと、BCP(業務継続計画)作成が進められているからです。
2)これは正確には言えませんが数ヶ月から1年程度と考えています。日本の場合、ワクチンや抗インフルエンザ薬の使用等により、意外と早くに感染予防対策が完了し、そのためパンデミックの終息も世界の中でも早いのではないかと思っています。
 要するに感染する可能性のある人々が、ワクチン接種や発病しても早期の抗インフルエンザ薬投与により軽症で治癒して免疫を獲得する、”感染中断免疫”等で、地域内で3割以下になると、国内での流行は終了することになります。
 流行がいつまでも継続して、外に出るのも怖いという状況にはならないと思います。なお外に出てもインフルエンザは感染しません。閉鎖的空間内で発病者から感染します。
 ワクチンの迅速製造とその投与、抗インフルエンザ薬の予防または早期治療投与、患者の早期隔離等で流行は早期に終わらせることが可能で、そのためにも国の対策が」急がれています。
3)プレパンデミックワクチンがどの程度効果があるのか未定です。またどのような副作用が出るのかも未定です。さらにH5N1ウイルスによりパンデミック が発生するのかも未定です。突然、他のA型インフルエンザウイルスでパンデミック発生もあり得ます。ですから一般市民の方々が、現在のプレパンデミックワ クチンを接種することでメリットがあるかどうかは不明です。多分ないでしょう。
 現在最も期待されているワクチンは、A型インフルエンザ全てに効果ある(もちろん新型に対しても)万能型ワクチンです。英国では3年後に実用化されそう で、他に数カ所の製薬企業で開発中です。そのほかにも数週間で2,3億人のワクチン製造が可能な製法が米国で実用化されつつあります。
 3年後にはワクチンを巡る環境が大幅に変わっていると思います。
4)正しい情報を得て、個人や家庭で対策を色々と考えることは最も重要です。
 現在、最も重要な情報は、この数ヶ月以内(本年中)に新型インフルエンザが発生する可能性は非常に低いということでしょう。焦らないでください。
5)当Webサイトでは、新型インフルエンザの発生を可能な限り早期に予知すべく、海外の情報を四六時中監視していますので、定期的に訪問してください。

日頃いただいているメールの中から、代表的メールを紹介しています。

 
3月7日


 いつもお世話になっております。私は、銀行に勤めているのですが、先日、銀行の保険組合から、「新型インフルエンザ対策ガイド(家庭用)」というパンフが配布されました。国立感染症研究所の専門家が書かれたものです。
 そこでは、新型インフルエンザ=H5N1というような図式が出来上がっています。H7やH9型は警戒しないのかな?と疑問がわきました。
 国立感染症の方々は、何故か、H5N1に拘りがあるようです。鳥インフルエンザの説明もありますが、短い文章しか載せられないため、鳥インフルエンザと新型インフルエンザの関係説明も詳細というほどではありません。
 愛知県のウズラでの鳥インフルエンザの事件でも、「何故、大騒ぎしているのか?」という感じが新聞に掲載されていました。
 新聞記者も鳥インフルエンザと新型インフルエンザの因果関係がよく分かっていないのではないかと疑っています。ブームの割に、勉強している方々は少ないのではないかと思います。
 人間って、興味がないものだと勉強しようという努力を持たないのだろうな。こちらも身に覚えのある事なので。
 このホームページがなければ、国内はおろか海外で起きている事が全く入らない事になります。ましてや、医学発表は素人にはお手上げ状態です。ほんとうにありがとうございます。お体をお大事にして下さい。
 

 
 
3月2日

主婦の方からです。

「メールより」で紹介されていた主婦の方々と同じように、私も本やインターネットの記事によって不安になって、備蓄のことばかり考えていました。でも、「流行の波が去って社会機能が復活するまで籠城」なんて考え方をしたら、2週間の備蓄なんて焼け石に水、だと思います。それに、備蓄品を狙った犯罪(強盗など)だって起きるような気がしました。マンションの隣人がナイフを持って襲ってくるのでは?なんてことまで想像するようになり、それこそ鬱に近い状態になってしまいました。

そして、自分はこんなにも「生きる力」がないのか、、、と、気付かされました。同時に、そもそも何のために生きているのか、を見直さなければいけないように思いました。もちろん自分の子供は可能な限り守りたいですが、自分たちさえ良ければいいという考え方をするのは何か違う、と思います。

外岡先生のページ、少しずつ読ませていただいています。
正直、まだ本質をちゃんと理解できているとはとても思えないレベルですが、それでも先生のページを読ませていただくことで、冷静になれる部分があるのです。手のかかる子供達に振り回され続ける毎日の中で、どんな小さなことでもいいから何か自分にできることはないか、と考えています。

先生のページを毎日更新していただいていることに意義は絶対にあります。
多大な時間を費やして情報提供をしてくださって、本当にありがとうございます。
今後もがんばってください。

12月30日

29歳の主婦の方からです(管理人)。


 先生のウェブは毎日チェックさせて頂いていますし、日記・掲示板も毎日読ませて頂いております。

 今思えば恐怖心を煽るようなテレビで、初めて新型インフルエンザなるものの事を知ったので、外岡先生が以前嫌いだとおっしゃっていたような、「国が対策をしてくれない」
という意見をすんなり信じて、備蓄と篭城のことばかりで頭がいっぱいでした。
 そのテレビで国民全員分のプレワクチンを!と訴えていた方の話や、何冊かの本を読み、まさに洗脳されていたような気がします。
 ハルマゲドン級の新型が発生し、皆、餓鬼のように物を買いあさり、奪い合い篭城して、生き残った者が勝者になる、そういう日がいずれ来るのであろうと本気に考えていました。

 先生のサイトに来て、落ち着いた視点で語られる日記を読んでいくうちに、どこかで「篭城して自分一家だけでも生き残ろうというのは、おかしい」という本来の理性を取り戻したような気持ちに帰り、掲示板でも皆さんの意見交換を読むうちに今までの自分の愚かさにも気づき、「咳エチケット」という基本的な、でも大事なことにきちんと目をむけられるように今はなったと思います。

 私は子供が大嫌いでした。自分が一番大事でした。
 その私も母となり、子供の可愛さ・大切さを知りましたが、同時に「大切なものを手に入れた代わりに、失くす怖さも手に入れてしまった」。
 ですから、子供を守る為なら何でもしたい、と思ってしまうのです。
 多くの世の中の備蓄・篭城を考えている母親は皆同じだと思います。
 マスコミから発せられる記事が、国の方針であり真実だと思っているのです。
 そんなお母さん達の事を責められないと思うんです。
 だから、このウェブをもっと多くの方に知って頂きたいと考えていますし、「咳エチケット」についてもどうやったら多くの人に知ってもらえるか、今真剣に考えています。

 市でそういったサークルを作るとか、そういう方法はないかなと考えていて、年が明けたら(もう正月休みですので)市役所に聞いてみようかと思っていますが、何をするにも人数が要るのかなとか考えています。

 医学の知識もない人間が、今の煽るような番組を見たら、「そんな病気なんて流行るわけないよ」という楽観的な人か、「どうしよう!備蓄しなきゃ!篭城できるかしら!」となるか、どちらかだろうな、とまさに一般人の私は思います。

 先生の意見を道しるべにさせていただき、どうにか日々考え生きています。
 以前のように不安でたまらないという事もなくなり本当に感謝しています。
 しかし、先生のサイトがなくなってしまったら、自分はマスコミから発せられる嘘か誠か解らぬ記事をどう判断するか、正直自信がありません。
 医療関係や国・自治体の方を除いては、そういうレベルの人が大半ではないでしょうか。

 
これからもよろしくお願いします。


12月19日
 
 インドネシアからのお便りです。(管理人)。

 昨日今日の徒然日記を読ませて頂いて、いろいろなことに思いを馳せました。
 まずは具体的なことですが、インドネシアの在留邦人に関わっていらっしゃるDrのタミフル管理に関するお悩みのこと。
 私の経験からのアイディアで恐縮なのですが、昨年6月まで産業医常駐の大きな企業で看護職として働いていました。従業員も多く、インフルエンザの患者さんもそれなりの数でタミフルももちろん使われていました。
 私は先生の指示で実際に薬を手渡す業務をしていましたがプライベートでちょっと大変なことがあり、すっかり集中力にかけていて、投与量を若干間違ったのです。生まれて初めてのミスで頭の中は真っ白、固まってしまいました。その時先生がとって下さった行動は、薬の添付をさっと読み、製薬会社にすぐに電話して、投与量にたいする確認でした。
 幸い、問題ない量だったので、大事には至りませんでした。
 しかし自己管理となった場合は、勿論最初の相談窓口はDrとは思うのですが各個人でも、薬剤師さんに相談するとか製薬会社へのコンタクトの取り方を薬を受け取る段階で確認するとか、そこまでの個々の用心も必要かと思います。
 在留邦人の方でも医療に関する福利厚生は各企業の規模、赴任国の医療事情等によって、まちまちだと思いますが、最終的にはあくまでも自分の体、自分の健康なのですから、自己責任で管理の必要があります。
 自分自身、看護職から離れてみて初めてつくづく思うのですが、日本人の健康志向はすごくて、健康診断でわざわざ病気を作り出しているのではと思うようなこともあります。またそれとは別に心筋梗塞等の重大な疾患の既往のある方は、自分の病気に関してとても詳しく、心臓の解剖機能に関しても1h位の講義ができるのではと思う位勉強されている方もいます。
 お恥ずかしいですが、私は今になって、医学の基礎的なことをあれこれ調べています。卒業したての現役時代は、首都圏の総合病院の整形外科病棟で日々手術前後の患者さんの看護に追われ、看護師としての知識をきちんと豊富にすることがなかった気がします。
 今免疫にに関する、一般向けの本を読んでいますが、これがおもしろい!学生時代は、常に試験と結びついていたので、興味とは程遠かったのですが。
 日本人は押し並べて理解力も高く、自分の体に対する関心ひいては清潔感染等に関する関心も高いと思います。
 しかし、途上国の人達にはそれ以上に優先するものが山ほどあります。貧困も大きな要因ですが、宗教、文化の違いはそれ以上かもしれません。
 在留邦人である今、自己責任という言葉は常に肝に銘じています。
 新型インフルエンザが発生した場合での状況は国内であっても、この「自己責任」という言葉は、ある程度は考えて欲しい言葉ではないかと思います。
 その中で社会的義務感を背負い現場で活動されなければならない医療関係者、治安関係者等諸々の方々の正義感に思いをはせるなら、政治、行政の中からも、もう少し決断力のある覚悟のできた方たちが沢山出てきてもいいような気もします。
 私が国内にいないので見えないだけかもしれませんが。

12月16日

 お疲れ様です。初めまして。私は、36才一児(2歳)の母です。先月から 徒然日記を 訪問を閲覧させて頂いてます。

 今日のお話(正確には昨日の徒然日記)も 頷きながら 読ませて頂きました。
 実は サイトを読む前から 政府やテレビ等の話を受け 備蓄や家庭内対ウイルス環境整備(決して、確実な効果が期待出来ませんが)に励んでました。
 が・・想像以上のかなりの出費・・。年末どころか、来年以降のお家事情をも圧迫する結果となっています。
 私達の高齢の両親の為にも、準備しました。主人は 無理をしてでも数十万かけて 皆の命が助かるなら 安いものだと 協力的でしたが その時 果たして 全ての家庭が 最低限の対策が出来るのだろうかと 疑問に思いました。
 マンションローンやリストラなど 日常の生活すら ままならない方が 多いのに、、、。(因みに、私の父は、今年、事業に失敗自己破産してます。)

 急に 新型インフルエンザの情報が増えてますが、テレビ等は 焚き付けているだけの印象で、無責任なその内容に腹が立ちます。
 また、国の不甲斐ない対応にも焦りを感じています。
 まだまだ 発生していないものに対して、落ちている 鳥の糞を触ろうとするような 子供を抱えている身としては、当サイトを信頼おける情報源そして、心の寄りどころとさせて頂いてます。

 管理人からのコメント:

 初めて問題点に気が付いた方からのメールをいただいだ。
 国は2週間ほどの備蓄をと、失言に近い提言を行ったが、国民全てが2週間分の食料品や生活用品を備蓄できはしない。生活保護家庭、独居老人世帯、高齢者世帯、母子家庭世帯等、生活弱者に対する備蓄は誰が行うのか、公衆衛生専門家として気になっている。2週間分の備蓄には、どれだけの経済的負担がかかるのか計算したこともなかった。
 一人で生活している学生も含めて、備蓄という行為は、日本全体の家庭で可能なのだろうか?
 来年度、生活弱者のための備蓄用予算を確保した自治体はあるのだろうか?



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