今日は月曜日。
多くのアクセス者が定期的にチェックに入るのだろうか?
お互いに情報を交換して、情報の社会的共有を図るのが管理人の理想であるが、企業、自治体関係者からの情報提供は希有であり、ほとんどはワン・ウエーである。
何度も愚痴っているが、このウエブでの情報がそれらの人々(組織)にとって、どれだけの価値があるのかは不明である。
内容が妥当なのか、難しすぎるのかも分からない。
迷い人のように山の中を手探りで歩き回っているような思いもある。
WHOのインフルエンザ週報が更新されない。
昨日も言ったが、ジュネーブ時間の金曜日中にアップされる。
パンデミックインフルエンザ終息宣言を出してから、パンデミックインフルエンザ週報-->インフルエンザ週報に変わったが、掲載がルーズになってしまった。
現在のウエブは、下図の様になっている。
多分明朝にアップされるのだろうが、日付は9月3日となるはずだ。(ジュネーブ時間)。
内容も興味がある。
最近は非常に簡略化されてきていて焦点の不明瞭な内容となっている傾向にある。
早くにA/H1N1インフルエンザから去りたいという雰囲気がある。
パンデミック終息宣言でチャン事務局長が語った、”パンデミックは終息したがウイルスは存在しているから、まだまだ警戒は必要だ”というコメントが詭弁でなければよいが。
香港で国際インフルエンザシンポジウムが開かれており、久しぶりに聖ユダ小児研究病院(St. Jude Children's Research Hospital )の高名なウイルス学者であるウエブスター博士の談話がAP通信で紹介され、世界中で報道されている。他に香港大学のウイルス学者でシンポジウム開催者のペイリス博士、さらにWHOのパンデミックインフルエンザ対策の責任者等の意見をまじえて、パンデミックインフルエンザに関する現時点での問題点がまとめられている。
ウエブスター博士はH5N1鳥インフルエンザに関する世界的権威であり、同博士が責任者を務める研究所には、日本から多くのウイルス研究者が留学している。東大医科学研究所の河岡教授もその一人のはずである。
ウエブスター博士がシンポジウムで記者団に以下のように語っている。
「多くの人々は(豚インフルエンザの流行が終息したことから)インフルエンザはもはや問題ではないと考えているが、私はそれは間違っているいることを確信している。次のパンデミックは、水鳥から豚に感染したウイルスが人に感染し、それが広く世界中に広がりパンデミックとなる可能性があり、そのウイルスとしてこれまで世界中で300人を殺しているH5N1鳥インフルエンザウイルスが候補としてあげられる」。
さらに同博士は、数年間H5N1の人での感染者は減ってきていたが、2009年にエジプトでの発病者数の増加により、世界の感染者数は増加に転じたという。
世界的論文を発表している香港大学の高名なウイルス学者のペイリス博士は以下のように語っている。
「科学者達は鳥インフルエンザも含めて、インフルエンザウイルスを詳細にモニターしているが、どのような変異が人の間での感染につながるのかは分かっていないという。それ故厳重な監視が必要である」
一方、WHOの世界インフルエンザ対策責任者( head of WHO's global influenza program)であるシルビー・ブリアンド(Sylvie Briand)博士は、サーベイランスでは鳥インフルエンザが人人感染する事実は、希に濃厚接触した場合を除き、得られていないとしているが、ウエブスター教授の意見に呼応するように、「ウイルスは進化し続けていて、いつでも危険な変化はあり得る」と警告している。
今回の香港でのシンポジウム内容はAP通信により世界に伝えられているが、各報道機関のウエブでのタイトルは以下のようになっている。
AP通信:専門家、豚インルエンザ流行が終息しても、安心するのは禁物と警告
Shanghai Daily (中国、上海) 専門家、インフルエンザウイルスの警戒を維持する必要があると警告
Medical News Today (国際) 専門家、鳥インフルエンザが次の世界的大流行の可能性と
ウエブスター博士やペイリス博士の警告内容は、いつでも他のインフルエンザウイルスでパンデミックは起き得るということで、特にウエブスター教授は、A/H1N1インフルエンザのパンデミックが終息したから、しばらくはパンデミックが起きないと考えるのは間違いであり、世界は重大なパンデミックに備える必要があるということだろうか。
管理人が以前から言っているように、パンデミックは数十年ごとに発生し、その最新のパンデミックがA/H1N1であるという考え方は正しいか疑問である。
スペイン、アジア、香港と発生してきたパンデミックインフルエンザの流れにつながるパンデミックインフルエンザがいつ起きるのかは分からない。
下図は以前から管理人が主張しているA/H1N1パンデミック支流論である。
バングラデシュ、今年度557人の豚インフルエンザ感染を確認
バングラデシュ”疫学、疾病制御および研究施設”が、豚インフルエンザの本年度の統計を5日発表した。
4月に98人、5月に56人、6月に62人、7月に129人、そして8月に125人の感染が確認されたとされる。死者は2名。
感染者数が非常に少ないが本当だろうか?と思う。
インドは死者数に比較して感染者数は異常に少ない(または感染者数が異常に多いと表現か?)。
もし感染者数がいまだ少ないとしたなら、国内の集団免疫の程度が低いから、今後も感染者は出続ける可能性がある。
バングラデシュ、アフガニスタン、パキスタン、さらにインドに関してはWHOからの情報は少ない。
香港大学から、市民の昨年のA/H1N1感染率を血清抗体分析により評価した結果が、今回の国際シンポジウムで報告された。
5~14歳の小児の45%近くが感染。
15~59歳で7~20%が感染。
香港では今年2491人の感染者が確認されているが、1月には1092人であったのに対して、7月には79人となっている。
小児の感染率がやや低いように思われるが、血清抗体分析による感染率の評価方法はどの程度鋭敏なのか気になる。
以前報告されていたが、感染後にタミフルを服用すると形成される免疫程度が低いとの事実もある。
正確には細胞性免疫で評価する必要があるのだろうか?
または疫学的分析が、より正確に感染率を把握出来るのかも知れない。
NHKニュースで、日本におけるタミフルの早期投与が日本の低い死亡率につながったとする研究発表(香港のシンポジウムで発表と思われる)を取り上げている。
{去年からことしにかけて流行した新型インフルエンザで、国内各地の病院に入院した子どものおよそ90%は、症状が出てから48時間以内に抗ウイルス薬を服用していたことがわかり、専門家はすばやい治療が世界的に見て、低い死亡率につながったとしています。}
数日前にもこの報道に関してコメントしたが、研究発表は研究者の自由であるが、それを報道することは、報道機関の責任である。
内容が十分科学的と判断し、そしてそれを報道する妥当性が十分検討されている必要がある。
もし、そうでなければ、この報道の場合、製薬企業の宣伝を無料で行っているに等しい内容となる。
問題点:
・日本でのA/H1N1死亡率は欧米に比較して低いというのは本当か?
(A/H1N1感染で死亡したとする定義、およびその報告義務。例えば基礎的疾患が重篤化したことによる死亡の場合、全てPCR検査で確定診断されていた?)
・死者の年齢構成を見ると、日本では小児と高齢者の占める割合が高い。中年成人での基礎疾患を保有する死者の報告数が少ない可能性がある。すなわち全死亡数がもっと多いと考えるのが妥当である)。
管理人が調べて年齢別死亡者数の比率は以下の通り:2010年4月段階。
日本:0-19歳 20% 20-59歳 44%、 60歳以上 35%
米国:0-17歳 10%、18-64歳 77%、 65歳以上 13%
・ニュージーランド、米国、カナダ、オーストラリア等では、抗インフルエンザ薬はA/H1N1に対して全ての感染者には勧めていない。WHOも然り。早期に服用すべき感染者(ハイリスク)は昨年のA/H1N1インフルエンザ流行当初から提示されていた。
・抗インフルエンザ薬がインフルエンザに対してどの程度有効なのか、世界的に色々な意見がある。そうした中で当研究は、有効なのだということを検証したと言うことなのだろうか?
・世界で最も多くタミフルが使われ続けている日本であるが、通常の季節性インフルエンザに対して、タミフル等の抗インフルエンザ薬は10年前までは無かった。タミフルが発売されてから、インフルエンザの死亡率は下がったのだろうか?
以上の事実と問題を十分把握した上で報道されているのだろうか?
そうでなければ、インフルエンザにかかったらすぐにタミフルを飲んだ方がいい、という啓発を報道機関が行っているに等しい。
日本の報道機関は医科学分野において、決してグローバルな視野を持っていない。
日本の医師の中にもインフルエンザに対して、即、抗インフルエンザ薬の投与を行わない人もいる。
一方、風邪に抗生物質を、即、投与する医師も多い。
多剤耐性菌による院内感染が問題化している。
インフルエンザに、即、抗インフルエンザ薬を投与すべきか否かは、学会でも重大なテーマのはずである。
一見、製薬企業の宣伝を買って出ているような報道は、十分吟味してから流すべきである。
薬や感染症が絡んだ報道は、時には関連企業の株価の上昇を招く。
一週間前のインドネシアの豚で高率にH5N1鳥インフルエンザウイルスが検出されたという論文発表(2005年から2007年、現在は検出されていない)の記事は、某繊維関連企業の株価の上昇を招き、当ウエブにも多くのアクセスがあった。
同論文内容に関しては海外では取り上げられていないようだ。
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